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整骨院DXで54店舗・年商100億円目前——「ほねごり」の急成長を支えた伴走型パートナー戦略

東京・神奈川・埼玉に鍼灸整骨院54店舗を展開する株式会社ほねごり。創業13年で年商100億円に迫る成長の裏側には、業務のデジタル化を段階的に進めてきたDX戦略があります。

しかし、最初から大掛かりなシステム投資をしたわけではありません。Excelや手書きで管理していた売上予測や予約業務を、事業の成長に合わせて一つずつシステム化していった。その過程で、開発パートナーとして8年にわたり伴走してきたのが、ベトナム発のIT企業Rabilooです。

POSレジ、予約システム、事前問診票、デジタルサイネージ、社内SNS「WILLMate」——現場の課題に合わせたオーダーメイドのシステムを共に作り上げてきた両社の取り組みは、「DXは何を導入するかではなく、誰と進めるかが重要だ」という問いに、一つの明確な答えを示しています。

本記事では、ほねごり代表の阿部社長と取締役の前島さんに、整骨院DXの実践と、成長を加速させるパートナーシップのあり方についてお話を伺いました。

ほねごりとは——創業13年、54店舗の整骨院グループ

東京・神奈川・埼玉に鍼灸整骨院54店舗と整形外科クリニックを展開する株式会社ほねごり。社名は柔道整復師の「骨継ぎ」の"骨"と、チームで支え合うゴリラの"ごり"に由来します。まずは、その事業について阿部社長に伺いました。

——ほねごりとはどんな会社か、改めてご紹介をお願いします。

阿部社長: ほねごりは創業13年目に入りまして、鍼灸、柔道整復、矯正といった日本古来の技術をベースに、筋肉・骨格・神経の3つのカテゴリーをまるごと治療していくというコンセプトでやっています。体が元気になるだけでなく、来ていただいた方が前向きになれる——そういうパワースポットのような治療院を作っていこうという想いで、地域に貢献していこうと。

——前島さんから見て、ほねごりの強みはどこにありますか?

前島さん: とにかくビジョンを大事にする会社です。やらされる仕事ではなくて、「自分はこれを実現したい」という志を持って働く。そしてチーム力、組織力を大事にしていて、山の頂上を1人で見るんじゃなくて、みんなで見ようぜ、というパワーのある会社だと思っています。

成長の壁——「人の力だけ」では店舗展開に限界がある

ほねごりは創業初期から、売上予測や予約管理の仕組み化に取り組んできました。ただし店舗数が増えるにつれ、アナログ管理の限界が見えてきたといいます。

——事業が拡大する中で、デジタル化が必要だと感じたのはどんな瞬間でしたか?

阿部社長: 日本が抱えているのは、人材の採用難と人口減少です。その中でいかに1人の生産性を上げるか。これは全企業の課題ですよね。受付が会計して、予約も取って、というのを全部人の力でやっていた。それをPOSにして、患者様が自分でお金を払い、社員がお金を触らなくても済む形を作る。予約も患者様自身が取れる流れにする。人の手を少しでも減らして生産性を上げていこうと。

——前島さんは、現場でどんな課題を感じていましたか?

前島さん: 一番大きいのはヒューマンエラーです。生産性が高い人もいればそうでない人もいる。この波がある。店舗を展開していこうと考えた時に、誰でもできる仕組みがないと再現性がなくなっていく。DX化していくことで差がなくなり、1人1人が患者さんに向き合う時間も増える。確実にこの方が形になるなと思っていました。

——具体的に、時間がかかっていた作業やミスが起きやすかった部分は?

阿部社長: 会計の締め作業ですね。患者様からお金をいただいて、締めて、測って、帳簿に入れて、入金する。この一連の作業が、自動会計にしたことで丸ごとなくなった。現金の数え間違いもなくなり、社員がお金をほぼ触らないオペレーションにできた。これは大きいですね。

——もしDXに取り組んでいなかったら、今の会社はどうなっていましたか?

阿部社長: 展開はできてないでしょうね。個人の能力に紐づけるしかない。できて4店舗くらいで止まっていたかもしれません。

4店舗と54店舗——この差が、仕組み化とDXへの投資判断がもたらした結果です。

既製品ではなくオーダーメイドを選んだ理由

ではそのDXを、どのように進めたのか。ほねごりが選んだのは既製品のツール導入ではなく、自社の業務に合わせたオーダーメイド開発でした。

——既製品ではなくオーダーメイドで進めようと思った理由は?

阿部社長: いろんな成長をしていく上で、いかに現場に合ったものを作るかとなると、もうオーダーメイドしかないんです。例えば、整骨院の治療だけだったところに鍼灸を入れよう、次は訪問鍼灸で患者様の家に伺おう、と。成長とともにオペレーションはどんどん変わっていく。そうなった時に、既製品のツールではこれを全部入れて一元管理するのが難しい。それは間違いなく起こるだろうと考えていました。

——投資に迷いや不安はありましたか?

阿部社長: 全くないですね。やらないと生きていけないという、もう一択でした。人にしかできないことを人がやればいい。いかに効率よく、社員が安心して働ける環境を作るか。それが社長としての一番の仕事だと思っています。勇気を持って投資してきました。

Rabilooと作り上げたDXの全体像

オーダーメイド開発のパートナーとして、ほねごりが8年前から伴走を続けているのが、ベトナムに開発拠点を持つIT企業Rabiloo(ラビロー)です。両社がこれまでに作り上げてきたシステムを阿部社長に挙げていただきました。

——Rabilooと一緒に作ってきたシステムを教えてください。

阿部社長: まずデジタルサイネージ。次にPOSレジ、自動入金機ですね。それから予約システム、事前問診票。最近で一番大きいのはWILLMate(ウィルメイト)という社内SNSです。あとは「ほねごりスキャン」という姿勢撮影の分析システムも作っていただきました。

いずれも一括導入ではなく、現場の課題が見えるたびに開発し、運用しながら改善を重ねてきたものです。主なシステムの概要を以下にまとめます。

システム

解決した課題

効果

POSレジ・自動入金機

会計締め作業の手間と現金の数え間違い

多様な支払い方法・保険・優待の自動処理。社員が現金に触れないオペレーションを実現

予約システム

LINE経由の予約管理の限界

Web予約で患者自身が予約可能に。受付業務を削減し、コミュニケーションの時間を創出

事前問診票

来院時の手書き記入による待ち時間

Web上で事前入力。来院前に患者情報を把握し、施術準備の質を向上

デジタルサイネージ

店舗ごとのポスター掲示・差し替えの手間

本社から一括配信・自動切替。店舗数が増えても運用負荷が変わらない

ほねごりスキャン

姿勢分析の属人化

撮影データから骨格・筋肉の状態を可視化。施術提案の再現性を向上

WILLMate

多店舗化による情報共有・教育の断絶

社内SNS・マニュアル・組織図・タレントマネジメントを一元化。50店舗超の組織を繋ぐインフラに

現場はどう変わったか——待ち時間短縮、コミュニケーション増加、エラー減少

——DXを進める中で、患者さんとの関わり方に目に見える変化はありましたか?

前島さん: 顕著に出てくるのは客数です。カルテの枚数、通院されている方の数、そしてLINE登録数。ここはかなり伸びました。特にPOSレジは大きかった。予約と会計がギュッと短くなったことで、待たせる時間が減り、その分受付がちゃんとコミュニケーションを取れるようになった。これは大きかったと思います。

——阿部社長から見て、お客さんの反応はいかがですか?

阿部社長: 整骨院でサイネージがある院ってほぼ見たことないと思うんです。今まではポスターを貼って毎回やっていたのを、サイネージで自動的に切り替わるようにした。本社の作業も減りますし、店舗が増えてもオペレーションが崩れない。患者様からも楽しんでいただいてるという声は聞きますね。

——現在使っているシステムについて、社員の方からフィードバックは上がっていますか?

前島さん: むしろ上がってきてほしいんです。問診票をWebでやれるようにしても、実際に使ってみるとちょっとしたズレやエラーが出てくる。それを週次のミーティングで現場から吸い上げて、解決して、また発信していく。これを続けていくと、声がだんだん減ってくる。声が減るということはエラーが減っているということ。このサイクルをちゃんと回すことが大事だと思っています。

——予約のあり方も大きく変わったそうですね。

阿部社長: 今まではLINEで予約を取っていたのを、Webから患者様ご自身が取れる状態に持っていきました。とはいえ、ほねごりが大事にしてるのは、便利にしすぎないということ。便利にすると何が起こるかというと、コミュニケーションが減るんです。顔のないやり取りになると無機質なものになりがちなので、あえて電話をするオペレーションも残しています。

便利にすること自体が目的ではなく、人が人に向き合う時間を生み出す。この思想が、ほねごりのDXには一貫して流れています。

多店舗化の壁を超える——WILLMateと「会えなくても繋がる組織」

店舗数が50を超えると、経営層と現場の距離は必然的に広がります。ほねごりはこの課題に対して、Rabilooと共に社内SNS「WILLMate(ウィルメイト)」を開発しました。

——WILLMateはどんなきっかけで生まれたのですか?

前島さん: もともとFacebookのWorkplaceを社内SNSとして使っていて、かなり浸透していたんです。ただ、それがサービス終了してしまう。このインフラをなくしたら我々のらしさがなくなるよね、というところで、自社専用のアプリとして新たに作ったのがWILLMateです。

——既存のツール——LINEやSlackなどではなく、自社開発にした理由は?

前島さん: 自分たちでカスタマイズできることが大きいです。マニュアルも全部入れられますし、教育のツールとしても使える。組織図を入れたり、この人がどんなスキルを持っているかを可視化するタレントマネジメント的な機能も入れていこうと考えています。

——実際、社内のコミュニケーションはどう変わりましたか?

前島さん: 社員がとにかくアウトプットする習慣がすごいんです。ちょっと目を離した隙に通知がすごい数来てるくらい。自分が学んだこと、気づいたこと、今日あったことを写真付きで発信していく。経営層と現場は、店舗が増えるほど距離が出てしまう。でもWILLMateがあれば、ほとんど会わない人の投稿も見えるし、顔写真も見える。それに対して「素晴らしいね」とコメントやいいねを返す。社員からするとものすごくやりがいになるし、普通ではできないコミュニケーションだと思います。

単なる情報共有ツールではなく、組織の文化そのものを支えるインフラ。WILLMateは、多店舗展開における「会えない」という課題を、デジタルの力で乗り越えた事例です。

DXパートナーに求めるもの——「何をやるか」より「誰とやるか」

ほねごりのDXを技術面で支えてきたのがRabilooですが、8年にわたる関係はなぜ続いてきたのか。パートナー選びの考え方を伺いました。

——Rabilooとの仕事で、パートナーとしての相性を感じるのはどんなところですか?

前島さん: クオン社長とは出会って結構長いですし、幹部の方にも日本に来ていただいてコミュニケーションを何度か取らせていただいた上で、非常に信頼できる仕事観、人柄も含めて、ものすごく合うなと。やっぱり「何をやるか」も大事だけど、「誰と仕事するか」がものすごく大事。相性ってあるので、それをすごく大事にしてパートナーは選んでいます。

——海外チームとのやり取りで感じたことはありますか?

前島さん: 特にベトナムの方々は、1つ1つの仕事を丁寧にやろうという姿勢が強い。コミュニケーションの中でそれをすごく感じます。相手のことを考えながらアウトプットしてくださる。特にRabilooはとてもやりやすいです。

阿部社長: 今回ベトナムに来て感じたのは、目標達成にコミットしていく文化があるということ。家族を大事にする、仲間と一緒にやろうという空気も皆さんから滲み出ている。日本の大手企業としっかり取引を続けているのも、クオン社長のリーダーシップだと思います。

これからのビジョン——AI活用、年商300億、そしてグローバルへ

——現場でのAI活用について、何か構想はありますか?

阿部社長: これからはもうAIですよね。今WILLMateにも社員のアウトプットが毎日大量に蓄積されていますので、これを活用した「ほねごりAIエージェント」のようなものができれば、育成や教育にも使える。人にしかできないことにより集中するために、AIには非常に期待して投資していきたいと思っています。

前島さん: 患者様が初めて来た時に姿勢写真を撮って、分析して問診をして、話した内容をメモして、終わった後にカルテを書いて保管する。これが今のオペレーションです。ここを、話している内容が自動で文字化されてカルテになり、メニューも自動で決まる、というところまでいければ、抜け漏れもなくなるし、社員が残って書く時間もなくなる。

——AIで効率化した先に、何を目指しますか?

前島さん: 我々は「商品は人」だと思っています。何もかもAI、何もかも利便性となって、人と人との関わりがおろそかになってはいけない。時間を生み出せるところは短縮して、その分を患者さんと向き合う時間に使う。コミュニケーションの量と質を上げていくことが、これから先の事業展開には間違いなく影響してくると思います。

——今後のほねごりのビジョンを教えてください。

阿部社長: 来年でグループ全体の年商100億円を達成する見込みです。その先、8年後には300億を目指していく。Rabilooさんも共に一緒に繁栄していくパートナーとして、大きい目標を掲げています。目標に向かっていくチャレンジ精神はほねごりに似てるなと思いますね。この10年でベトナムは大きく発展するのは間違いない。そうなった時に、ベトナムでほねごりを展開する構想もイメージしましたし、グローバル企業になってより発展していこうというビジョンを持ちました。

——Rabilooをどんな企業におすすめしますか?

前島さん: 大きなビジョンを描いて成長していきたい会社には、DXは必須です。これから先AIもIoTも広がっていく中で、それを実現しなきゃいけないということと成長しなきゃいけないということは、ほぼイコールになってくる。同じ方向性、同じビジョンを持って進める会社であれば、Rabilooは非常におすすめできると思います。


Excelや手書きで回していた仕組みを、事業の成長に合わせて一つずつシステムに置き換えていく。ほねごりのDXは、最初から壮大な計画があったわけではありません。現場の課題に向き合い、それを解決できるパートナーと共に、8年かけて積み上げてきた結果です。

「何をやるか」だけでなく、「誰と進めるか」。ほねごりとRabilooの歩みは、DXの成否を分けるのは技術の選定ではなく、伴走できるパートナーの存在であることを示しています。

DXを検討しているが、何から始めればいいか分からない。自社に合ったシステムを一緒に考えてくれるパートナーを探している。そんな方は、まずはRabilooにご相談ください。

【会社概要】

  • 企業名: 株式会社ほねごり

  • 代表者: 阿部公太郎

  • 設立: 2014年7月

  • 所在地: 神奈川県相模原市緑区橋本3-13-1 パークスクエア101

  • 事業内容: 鍼灸接骨院、整体院、トレーニングジム、クリニック支援、IT事業、医療機器卸・販売業、セミナー事業ほか

  • 店舗数: 鍼灸整骨院54店舗ほかグループ全体57拠点(2025年12月現在)

  • 従業員数: 741名

  • URL: https://honegori-group.com/

【導入ソリューション】

  • POSレジ・自動入金機(多様な支払い方法・保険・優待の自動処理)

  • 予約システム(Web予約・受付業務削減)

  • 事前問診票(Web事前入力・施術準備の質向上)

  • デジタルサイネージ(本社一括配信・自動切替)

  • ほねごりスキャン(姿勢撮影・骨格分析システム)

  • 社内SNS「WILLMate」(情報共有・マニュアル・組織図・タレントマネジメント)

  • 顧客データ管理(診療履歴・顧客情報の一元管理)

【導入効果】

  • 会計締め作業の完全自動化(現金取り扱いゼロオペレーション実現)

  • 受付業務の削減による患者コミュニケーション時間の増加

  • カルテ枚数・通院患者数・LINE登録数の増加

  • 50店舗超の組織における情報共有・教育基盤の構築

  • 店舗展開の再現性確保(DX未導入なら4店舗が限界だった→57店舗へ)

【開発パートナー】

  • Rabiloo(ベトナム本社・日本支社)

  • 開発期間:2017年〜現在(8年間継続開発)

※本記事は2025年11月実施のインタビューを基に構成しています

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