請求処理時間を90%削減|欧州大手保険会社におけるAI活用事例
2026/01/06
2026/01/30
山積みの領収書や診療票を前に、担当者が1件ずつ手作業で内容を突き合わせる。そんな属人的なプロセスが、欧州の大手保険会社では日常となっていました。
Rabilooは、非構造化データから情報を抽出・判定するAIソリューションを構築し、1件あたり10分以上を要していた請求処理をわずか1分へと短縮しました。これにより、属人的な運用を脱却し、処理能力の劇的な向上と人件費の最適化を実現しています。
対象業務:医療保険・損害保険における保険金請求書類の受付・確認・判定業務
主な課題:非標準フォーマットの書類が多く、人手による確認に時間とコストがかかっていた
施策:非構造化データを自動解析し、判定まで行うAI処理基盤を構築
成果:実現処理時間を1件あたり10分から1分へ短縮し、担当者1名分の業務をGPU1基で代替可能に
クライアントの背景
クライアントは、広範な顧客ネットワークを持つ欧州の大手保険会社です。エンドユーザー向けのデジタル接点は整備されていたものの、バックオフィスでの保険金請求処理は、依然として人の目に頼るアナログな領域として残されていました。
課題
保険請求には、書式が統一されていない入院費の領収書や診療票、薬剤明細書などが大量に含まれます。これらはPDFやJPEG、PNGといった画像形式で送られるため、従来のシステムでは自動処理ができず、専門知識を持つ担当者が1件ずつ内容を読み解く必要がありました。
また、現地の人件費高騰に加え、担当者の離職や不在がそのまま処理の停滞に直結していました。この属人的な体制が、顧客への支払遅延を招き、顧客体験を損なう大きな要因となっていました。
ソリューション
Rabilooは、OCRと自然言語処理(NLP)を統合し、非構造化データから必要な情報を自動抽出するAIシステムを開発しました。
単なる文字起こしに留まらず、
患者名
保険番号
費用項目
を特定して抽出します。
さらに、過去の申請データとの照合による重複請求のチェックや、画像の改ざん・非正規フォーマットを検知するビジネスルールをAIに組み込みました。
管理画面では、AIが抽出したテキストの根拠となる画像箇所をハイライト表示する機能を実装し、最終判断を行う担当者の視認性を高めました。
結果
処理時間を90%削減
1件あたり最低10分を要していた確認作業が、AIの自動抽出と警告機能により1分で完了するようになりました。
人件費の大幅な最適化
1基のGPUが、フルタイムの専任担当者1名分に相当する処理能力を発揮。人的リソースの増強に頼ることなく、大量の請求を迅速に処理できる体制を整えました。
業務の標準化と品質向上
担当者の経験値に依存していた判定基準をAIによって共通化しました。これによりヒューマンエラーを排除し、全社的に一貫した審査品質を確保しています。
まとめ
本プロジェクトの本質は、AIという技術の導入だけではなく、複雑な非構造化データを扱う「請求処理フローそのものを再設計」したことにあります。
技術を業務プロセスに適応させることで、外部環境の変化に左右されない強固なオペレーション基盤を構築しました。
技術スタック・開発体制
■ 技術スタック
機械学習/AI:PyTorch、Transformer、vLLM
推論最適化:ONNX
API/バックエンド:FastAPI
インフラ/運用:Docker、GPUサーバー
■ 開発体制
プロジェクトマネージャー
AIエンジニア
バックエンドエンジニア
インフラ/運用担当
「紙書類や画像データの処理がボトルネックとなり、業務が属人化している」といった課題はございませんか。
Rabilooでは、貴社の業務フローに合わせたAI活用のご提案が可能です。
まずは現在の状況をお聞かせください。
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