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ECサイト構築において、柔軟性とスケーラビリティは非常に重要です。
近年、その解決策として注目を集めているのが「マイクロサービスアーキテクチャ」です。
Amazonやショッピファイなど、大手ECサイトでも採用されているこのアーキテクチャ。一体どんなメリットがあるのでしょうか?
この記事では、EC事業者の皆様に向けて、マイクロサービスアーキテクチャの基本から、EC構築における具体的なメリット、実際の導入事例まで詳しく解説します。
この記事でわかること:
マイクロサービスアーキテクチャの基本概念
EC構築におけるマイクロサービスアーキテクチャのメリット
大手ECサイトでの導入事例と成功のポイント
マイクロサービスアーキテクチャ導入時の注意点
自社ECサイトへの導入を検討する際のステップ
ECサイトの構築や運営に携わる方なら、「マイクロサービスアーキテクチャ」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。このアーキテクチャ(システムの設計構造)は、近年のEC業界で注目を集めている革新的なシステム設計手法です。では、具体的にどのようなものなのでしょうか?
マイクロサービスアーキテクチャとは、アプリケーションを小さな独立したサービスの集合体として設計・開発する手法です。ここでいう「サービス」とは、特定の機能や業務を担当する小さなプログラムのことです。例えるなら、大きな会社の中の各部署のようなものです。
各サービスは特定の機能に特化し、独自のデータベースを持ち、軽量な通信プロトコル(データ通信の規約)を介して他のサービスと連携します。これは、各部署がそれぞれの専門分野を持ち、必要に応じて他の部署と協力しながら仕事を進めるのに似ています。
例えば、ECサイトの場合、「商品管理」「注文処理」「顧客管理」「在庫管理」「決済処理」などの機能を、それぞれ独立したサービスとして開発・運用します。
これは、ECサイトという大きな会社の中に、商品部、注文部、顧客部、在庫部、経理部があるようなイメージです。このような構造により、各機能(各部署)の開発・更新・スケーリング(拡張)を個別に行うことが可能になります。
このアプローチにより、大規模で複雑なECサイトでも、効率的な開発と運用が可能になるのです。
こちらも参照:拡張性が高いマイクロサービス化の利点とは?導入前に向き不向きを考える
従来のソフトウェア開発プロジェクトでは、モノリシックアーキテクチャが一般的でした。
モノリシックとは「一枚岩」を意味し、アプリケーション全体が一つの大きなプログラムとして構築される手法です。
このアーキテクチャでは、すべての機能が密接に結合し、一つのコードベースとデータベースを共有します。
モノリシックアーキテクチャは、小規模なアプリケーションでは開発や管理が比較的容易ですが、アプリケーションが大規模になるにつれて、いくつかの課題が生じます。例えば、一部の機能を変更する場合でも、システム全体を再デプロイ(展開・配置)する必要があり、開発や更新の柔軟性が低くなります。
モノリシックアーキテクチャの特徴:
全ての機能が密接に結合している
一つのデータベースを共有
システム全体を一度にデプロイする必要がある
一方、マイクロサービスアーキテクチャでは:
各機能が独立したサービスとして存在
サービスごとに専用のデータベースを持つ
各サービスを個別にデプロイ・スケーリング可能
この違いにより、マイクロサービスアーキテクチャは柔軟性と拡張性に優れた構造を実現しています。
マイクロサービスアーキテクチャの活用例として、他社のサービスとの連携や拡張について考えましょう。例えば、SNS認証(ソーシャルログイン機能)です。
SNS認証とは、ユーザーがGoogleやFacebookのアカウントでソフトウェアにログインできるようにする機能のことです。
マイクロサービスなら非常に簡単にSNS認証の機能を組み込むことができます。
ログイン機能の部分だけを触ればよく、システム全体を触る必要はありません。アップグレード中もシステムを稼働させ、ユーザーへの影響を与えないようにすることができます。
仮にあるコンポーネントでエラーが発生した場合、そのサービスのみでエラーを修正すればよく、システム全体を再デプロイする必要はありません。
関連記事: FacebookによるSNS認証(ソーシャルログイン)を設定する方法
ECサイトは、その性質上、以下のような特徴を持っています:
機能の多様性:商品表示、検索、カート、決済、在庫管理など、多岐にわたる機能が必要
トラフィックの変動:季節やキャンペーンによる急激なアクセス増加
継続的な機能追加・改善の必要性:市場トレンドや顧客ニーズに迅速に対応する必要がある
マイクロサービスアーキテクチャは、これらのEC特有の課題に対して効果的なソリューションを提供します:
機能ごとの独立した開発・更新が可能なため、新機能の追加や既存機能の改善が容易
需要の高いサービスのみをスケールアップ(処理能力を向上)できるため、効率的なリソース管理が可能
各サービスを異なる技術で開発できるため、最適な技術選択が可能
例えば、ブラックフライデーのような大型セールの際には、「商品表示」や「カート」サービスのみをスケールアップし、通常時は「在庫管理」サービスの処理能力を抑えるといった柔軟な対応が可能になります。
このように、マイクロサービスアーキテクチャは、ECサイトの柔軟性、拡張性、効率性を大幅に向上させる可能性を秘めています。次のパートでは、このアーキテクチャがEC構築にもたらす具体的なメリットについて、さらに詳しく見ていきましょう。
ECサイトの構築と運営において、マイクロサービスアーキテクチャを採用することで、様々なメリットが得られます。ここでは、特にEC事業者にとって以下の4つの重要なメリットがあります。
柔軟な機能拡張と更新が可能になる
トラフィック増加にも柔軟に対応できる
開発効率が向上しコストが削減できる
セキュリティとデータ管理が強化される
ではそれぞれ詳しく見ていきましょう。
マイクロサービスアーキテクチャの最大の特徴は、システムの各機能が独立したサービスとして存在することです。
これは、ECサイトの機能を個別に拡張したり更新したりできることを意味します。
例えば、決済システムに新しい支払い方法を追加する場合を考えてみましょう。従来のモノリシックなシステムでは、サイト全体に影響を与える可能性があり、更新作業も複雑になりがちでした。しかし、マイクロサービスアーキテクチャでは、「決済サービスのみ」を更新すれば良いのです。
このアプローチにより、以下のようなメリットが得られます:
新機能の迅速な追加:市場トレンドや顧客ニーズに素早く対応できる
リスクの最小化:一部の更新が他の機能に影響を与えるリスクが低減される
継続的な改善:小規模な更新を頻繁に行うことが可能になり、サイトの品質を常に高く保てる
ECサイトでは、セールやキャンペーン時に急激なトラフィック増加が起こることがあります。マイクロサービスアーキテクチャは、こうした状況にも効果的に対応できます。
各サービスが独立しているため、トラフィックが集中する特定の機能だけをスケールアップ(拡張)することが可能です。例えば、大規模セール時には以下のような対応ができます:
商品表示サービスの処理能力を増強
注文処理サービスのインスタンス(サーバーの数)を増やす
それ以外のサービス(例:在庫管理)は通常の状態を維持
この柔軟性により、リソース(サーバーなどの計算資源)を効率的に利用しながら、ピーク時のパフォーマンスを確保できます。結果として、ユーザー体験の向上とコスト最適化の両立が可能になります。
マイクロサービスアーキテクチャは、開発プロセスにも大きな変革をもたらします。各サービスが独立しているため、開発チームも機能ごとに分かれて並行して作業を進めることができます。
これにより、以下のようなメリットが生まれます:
開発スピードの向上:複数の機能を同時に開発できる
専門性の活用:各サービスに最適な技術やツールを選択できる
保守の容易さ:問題が発生した際、影響範囲が限定的で特定しやすい
長期的には、これらの利点がコスト削減にもつながります。開発期間の短縮、リソースの効率的な活用、そして保守作業の簡素化により、全体的なコストを抑えることができるのです。
ECサイトにとって、セキュリティとデータ管理は極めて重要です。マイクロサービスアーキテクチャは、この面でも大きなメリットを提供します。
各サービスが独立しているため、セキュリティ対策をサービスごとに最適化できます。例えば:
決済サービスには特に厳重なセキュリティ対策を適用
顧客データを扱うサービスには、データ暗号化や厳格なアクセス制御を実装
商品情報のような比較的機密性の低いデータは、より軽量なセキュリティ設定で運用
また、データ管理の面でも、各サービスが独自のデータベースを持つことで、データの分散管理が可能になります。これにより、大規模なデータ漏洩のリスクを低減し、データのバックアップや復旧も容易になります。
さらに、法規制への対応(例:GDPR)も、関連するサービスのみを適合させることで、効率的に行うことができます。
このように、マイクロサービスアーキテクチャは、ECサイトの構築と運営に多くのメリットをもたらします。柔軟性、スケーラビリティ、効率性、そしてセキュリティの向上により、競争の激しいEC市場で優位性を築くことができるのです。
次にこれらのメリットを活かした具体的な導入事例を見ていきましょう。
マイクロサービスアーキテクチャの効果を具体的に理解するために、世界的に成功を収めている大手ECサイトの事例を見ていきましょう。ここでは、AmazonとShopifyという2つの異なるタイプのEC企業がマイクロサービスアーキテクチャをどのように活用しているかを説明します。
Amazonは、マイクロサービスアーキテクチャの先駆者として知られています。2000年代初頭、Amazonは急速な成長に伴い、従来のモノリシックなシステムの限界に直面しました。そこで、システム全体をマイクロサービスに移行する大規模なプロジェクトを開始しました。
Amazonのマイクロサービスアーキテクチャの特徴:
「Two Pizza Team」の原則: 各サービスを、2枚のピザでお腹がいっぱいになれる程度の小規模なチーム(通常8~12人)で開発・運用します。これにより、意思決定のスピードが向上し、チームごとの責任範囲が明確になります。
数千のマイクロサービス: Amazonの巨大なシステムは、「商品検索」「レコメンデーション」「注文処理」「在庫管理」など、数千ものマイクロサービスで構成されています。各サービスは独立して開発・デプロイされ、APIを通じて他のサービスと連携しています。
継続的デリバリー(Continuous Delivery, CD): マイクロサービスアーキテクチャにより、Amazonは1日に何千もの更新をリリースできるようになりました。これにより、新機能の迅速な導入や、問題の迅速な修正が可能となっています。
スケーラビリティの向上: プライムデーやブラックフライデーなどの大規模セール時には、特定のサービスのみをスケールアップすることで、急激なトラフィック増加に対応しています。
Amazonの事例は、マイクロサービスアーキテクチャが大規模ECサイトの運営にいかに効果的であるかを示しています。
Shopifyは、個人や企業がオンラインストアを簡単に作成・運営できるECプラットフォームです。Shopifyもまた、マイクロサービスアーキテクチャを採用することで、高い拡張性と柔軟性を実現しています。
Shopifyのマイクロサービスアーキテクチャの特徴:
モジュール化されたサービス: 「ストアフロント」「支払い処理」「在庫管理」「配送」など、ECに必要な機能がそれぞれ独立したサービスとして提供されています。これにより、ユーザーは必要な機能のみを選択し、カスタマイズすることができます。
APIファースト戦略: Shopifyは、すべてのサービスをAPIを通じて提供しています。これにより、サードパーティ開発者が容易に新しいアプリケーションやインテグレーション(外部サービスやシステムとの連携)を開発できる環境を提供しています。
多言語・多通貨対応: マイクロサービスアーキテクチャにより、言語や通貨に関するサービスを独立して管理・更新できるため、グローバル展開が容易になっています。
セキュリティの強化: 決済処理や個人情報管理などの重要なサービスを分離することで、セキュリティリスクを最小限に抑えています。さらに、ShopifyはPCI-DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)準拠を維持し、安全な決済処理を提供しています。
Shopifyの事例は、マイクロサービスアーキテクチャが、ECプラットフォームの拡張性と柔軟性を高め、多様なニーズに対応できることを示しています。
これらの事例から、マイクロサービスアーキテクチャがEC業界で広く採用される理由が明確になります。大規模な単一ECサイトであれ、多数のオンラインストアをホストするプラットフォームであれ、マイクロサービスアーキテクチャは高い適応性と拡張性を提供し、ビジネスの成長を支援します。
次の項目では、自社のECサイトにマイクロサービスアーキテクチャを導入する際の注意点について解説します。
マイクロサービスアーキテクチャにはたくさんのメリットがありますが、その導入には慎重な計画と実行が必要です。EC事業者が特に以下の3つのポイントに注意してください。
適切なサービス分割が重要である
サービス間の通信を適切に管理する必要がある
運用・監視体制の整備が不可欠である
これらのポイントを詳しく見ていきましょう。
マイクロサービスアーキテクチャの成功は、システムをどのように分割するかに大きく依存します。適切なサービス分割は以下の点で重要です:
機能の独立性: 各サービスは独立して機能し、他のサービスへの依存を最小限に抑える必要があります。例えば、「商品管理」「注文処理」「在庫管理」などを別々のサービスとして設計します。
サービスの粒度: サービスの規模が大きすぎると、モノリシックな構造の問題点が再現されてしまいます。逆に小さすぎると、管理が複雑になりすぎる恐れがあります。ECサイトの規模や複雑さに応じて、適切な粒度を見極めることが重要です。
ビジネスドメインとの整合性: サービスの分割は、技術的な観点だけでなく、ビジネスの機能や責任範囲と整合性を持たせることが重要です。例えば、「顧客管理」「商品カタログ」「決済処理」などのビジネス機能に沿ってサービスを設計します。
注意点:初めからすべての機能を完璧に分割しようとするのではなく、段階的にアプローチすることが賢明です。まずは主要な機能から始め、経験を積みながら徐々に他の部分も分割していく方法が効果的です。
マイクロサービスアーキテクチャでは、各サービス間の通信が重要な課題となります。以下の点に注意が必要です:
API設計: サービス間の通信はAPIを介して行われます。明確で一貫性のあるAPI設計が、システム全体の効率と保守性を左右します。RESTful APIやGraphQLなど、適切な通信プロトコルを選択することが重要です。
データの整合性: 各サービスが独自のデータベースを持つ場合、データの整合性を保つことが課題となります。例えば、注文処理と在庫管理のサービス間でデータの不整合が生じないよう、適切な同期メカニズムを設計する必要があります。
障害対策: サービス間通信が失敗した場合の対策を講じる必要があります。リトライメカニズム、サーキットブレーカー(一時的にサービスを遮断する仕組み)、フォールバック(代替処理)などの実装を検討します。
注意点:サービス間の過度な依存関係を避け、各サービスができるだけ独立して機能するよう設計することが重要です。
マイクロサービスアーキテクチャは、運用と監視の面で新たな課題をもたらします:
分散システムの監視: 多数のサービスが独立して動作するため、システム全体の状態を把握することが難しくなります。各サービスのパフォーマンス、エラー率、リソース使用状況などを一元的に監視できる体制が必要です。
ログ管理: 各サービスが生成するログを集中管理し、問題発生時に迅速に原因を特定できるシステムが重要です。分散トレーシング(複数のサービスにまたがる処理の追跡)の導入も検討すべきです。
デプロイメント管理: 多数のサービスを個別にデプロイする必要があるため、自動化されたデプロイメントパイプラインの構築が不可欠です。Continuous Integration/Continuous Deployment (CI/CD)ツールの導入を検討します。
スケーリング戦略: 各サービスを独立してスケールアップ/ダウンできる柔軟な仕組みが必要です。クラウドサービスやコンテナ技術(例:Kubernetes)の活用を検討します。
注意点:運用・監視の複雑さに対処するため、DevOps(開発と運用の融合)の文化とプラクティスを導入することが効果的です。開発チームと運用チームの緊密な連携が、マイクロサービスアーキテクチャの成功には不可欠です。
これらの注意点に十分に配慮することで、EC事業者はマイクロサービスアーキテクチャの導入をより効果的に進めることができます。次は、実際の導入ステップについて詳しく見ていきましょう。
マイクロサービスアーキテクチャの導入は、ECサイトの性能と柔軟性を大幅に向上させる可能性がありますが、慎重に計画し実行する必要があります。以下の3つのステップを踏んでいきます。
現状のシステムを分析し、導入の目的を明確にする
段階的な移行計画を策定する
適切なツールと技術を選定する
それでは、各ステップについて詳しく見ていきましょう。
マイクロサービスアーキテクチャの導入を成功させるには、まず自社のECサイトの現状を正確に把握し、導入の目的を明確にすることが重要です。
①現状のシステム分析:
現在のアーキテクチャの強みと弱みを特定する
パフォーマンスのボトルネックや拡張性の問題点を洗い出す
既存の機能やデータフローを詳細に理解する
②導入目的の明確化:
マイクロサービス導入によって解決したい具体的な問題を特定する (例:ピーク時の処理能力向上、新機能の迅速な追加)
短期的および長期的な目標を設定する
期待されるROI(投資収益率)を計算する
③ステークホルダーの合意形成:
経営陣、開発チーム、運用チームなど、関係者全員の理解と協力を得る
導入に伴うリスクと利点を明確に説明する
注意点:マイクロサービスアーキテクチャは万能ではありません。現状のシステムで十分な場合や、問題がマイクロサービス以外の方法で解決できる場合もあります。導入の必要性を客観的に評価することが重要です。
マイクロサービスへの移行は、一度にすべてを変更するのではなく、段階的に進めることが賢明です。以下のステップを考慮してください:
①パイロットプロジェクトの選定:
比較的独立した機能や、改善の効果が測定しやすい部分を選ぶ
例えば、商品カタログや検索機能など、コアビジネスに直接影響しない部分から始める
②移行の優先順位付け:
ビジネス価値、技術的な複雑さ、リスクなどを考慮して優先順位を決める
高い価値を持ちつつ、比較的リスクの低い部分から着手する
③マイルストーンの設定:
具体的な目標と期限を設定する
各段階での成果を測定する指標(KPI)を定める
④フィードバックループの確立:
各段階での学びを次の段階に活かす仕組みを作る
定期的にプロジェクトの進捗と効果を評価し、必要に応じて計画を調整する
注意点:移行プロセス中もECサイトの通常運営を維持する必要があります。ダウンタイムを最小限に抑え、ユーザー体験に悪影響を与えないよう注意深く計画を立てましょう。
マイクロサービスアーキテクチャの効果的な実装には、適切なツールと技術の選択が重要です。以下の点を考慮してください:
①開発フレームワークの選択:
Java Spring Boot、Node.js、Python Flaskなど、マイクロサービスに適したフレームワークを選ぶ
チームの既存のスキルセットと、学習曲線を考慮する
②コンテナ技術の活用:
Docker、Kubernetes等のコンテナ技術を導入し、サービスの独立性と可搬性を高める
③API管理ツール:
Kong、Apigeeなどのツールを使用し、APIのバージョン管理、認証、負荷分散を効率的に行う
④モニタリングとロギング:
Prometheus、Grafana、ELK Stack(Elasticsearch, Logstash, Kibana)などのツールを活用し、分散システムの監視と問題診断を容易にする
⑤CI/CDパイプラインの構築:
Jenkins、GitLab CI、GitHub Actionsなどを使用し、継続的な統合とデプロイメントを自動化する
⑥データベース選択:
各サービスの要件に応じて、適切なデータベース(リレーショナル、NoSQL)を選択する
注意点:ツールや技術の選択は、単に流行や人気だけでなく、自社の要件、チームのスキル、長期的な保守性を考慮して行うことが重要です。また、選択したツールや技術のコミュニティサポートや将来性も確認しましょう。
これらのステップを慎重に進めることで、ECサイトへのマイクロサービスアーキテクチャの導入をより効果的に、そして成功裏に進めることができます。導入後も継続的な改善と最適化を行い、変化するビジネスニーズに柔軟に対応できるシステムを維持していくことが重要です。
マイクロサービスアーキテクチャは、ECサイトの構築と運営に革新的な変化をもたらす可能性を秘めています。この記事では以下の点を解説しました;
1.マイクロサービスアーキテクチャは、ECサイトに以下のメリットをもたらします:
柔軟な機能拡張と更新
トラフィック増加への効率的な対応
開発効率の向上とコスト削減
セキュリティとデータ管理の強化
2.AmazonやShopifyなどの大手ECプラットフォームが、マイクロサービスアーキテクチャを採用し成功を収めています。
導入に際しては、以下の点に注意が必要です:
適切なサービス分割
サービス間通信の効率的な管理
運用・監視体制の整備
3.段階的な導入アプローチが重要で、現状分析、計画策定、適切なツールの選定が成功の鍵となります。
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