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「オフショア」とは、ビジネスやレジャーなどのさまざまな場面で使われる用語です。
しかし各分野において、「オフショア」の意味は少し異なりますので、使用する分野や文脈を明確にすることが必要です。
本記事では、以下の分野におけるオフショアの意味を解説します。
ビジネス
IT業界
金融業界
船舶
レジャー
また、オフショアのメリット・デメリットについて考え、近年オフショア利用の動向についても紹介します。
もともと「オフショア」という言葉は、英語の「offshore」から来ています。「offshore」は「岸から離れた」、「沖合いの」という意味を持ちます。
しかし、使用する分野において、「オフショア」の意味は少し異なります。
一般的に、「オフショア」は以下のような使われ方があります。
このように、「オフショア」は多岐にわたりますが、共通する特徴として「岸から離れた場所」を指します。
「オフショアリング」という言葉は、「offshoring」という英語から来ています。「offshoring」は「国外に移すこと」、「国外に移動させること」という意味を持ちます。
「オフショアリング」は、ビジネスプロセス、製造業、開発業などを国外に移動させることを指します。例えば、コスト削減のために国内で行われていたビジネスプロセスを、海外の企業や開発者にアウトソーシングすること、または、国内で製造されていた製品を海外で製造することを「オフショアリング」と呼ぶことがあります。
IT業界における「オフショア」は、一定のタスクや開発プロジェクトを人件費の安い海外の企業に委託して実施することを指します。
これは、主にコスト削減やリソースの補完などの目的から行われます。例えば、日本企業が中国やベトナムなど外国の企業にソフトウェア開発やサポートなどのタスクを委託することは、オフショアの一般的な例です。
IT開発工程の一部を外部にアウトソーシングすることを「オフショア開発」「オフショアリング」とも呼びます。
過去においてオフショア開発は、コスト削減を目的に、開発の下流工程の下請けを海外に出すという位置付けでした。しかし近年では深刻な人手不足の影響から、高度技術の確保、エンジニアリソースの確保など、オフショアを行う目的が変化しています。
▶︎オフショア開発とは?メリットやベンダー選びのポイントを簡単に解説!
金融において、「オフショア」という言葉は、以下の意味があります。
スポーツやレジャーにおいて「オフショア」という用語、は海や湖など、岸から離れた場所で行われる釣りやサーフィンなどで使われています。
釣りにおける「オフショア」とは、岸から遠い所からの釣りのことを指します。
オフショア釣りは、深い水域で船から釣ることが特長で、大きな魚や豊富な種類の魚を釣ることができます。オフショア釣りには専用の船や設備が必要となり、船頭スキルや体力も要求されます。
サーフィンにおいて「オフショア」は、岸から海の方に向かって吹く風のことを指します。オフショアの風が吹く場合、波が穏やかで高さが均一になり、サーフィンのために最適な条件となります。
「オフショア」という言葉に対して「オンショア」や「ニアショア」と言った言葉もビジネスの分野でよく使われます。
「オンショア」という言葉は、「onshore」という英語から来ています。「onshore」は「岸に近い」、「岸上の」という意味を持ちます。
「オフショア」とは対照的に、「オンショア」は国内にあるサービスやプロダクト、開発者などを指します。例えば、海外にある「オフショア」の金融機関から融資を受けた企業が、国内の金融機関からも融資を受ける場合、これを「オンショア」融資と呼ぶことがあります。
「ニアショア」という言葉は、「nearshore」という英語から来ています。「nearshore」は「近接した岸」、「岸から近い」という意味を持ちます。
「ニアショア」は「オフショア」と「オンショア」の中間的な位置を指します。例えば、国内の人件費や土地が安い地方都市の企業を使って開発を行うことを「ニアショア開発」と言います。
▶︎ニアショア開発とは?【メリット・デメリット・今後の課題】を解説!
このように、ビジネスにおける「オンショア」、「オフショア」、「ニアショア」という用語は、国内外や近隣諸国からのサービスやプロダクト、開発者などの位置関係を示す言葉として用いられています。
ビジネスにおけるオフショアリング(海外へのアウトソーシング)には以下のようなメリットがあります。
労働力のコストが低い国で開発や生産を行うことで、コストが削減されます。
海外の豊富な人材を使うことで、足りない労働力やIT開発のリソースを補うことができます。また、労働力が多い国であれば、大量生産が可能になります。
異なる国から人材を集めることで、多様なスキルを持った人材を利用できます。
開発先とのタイムゾーンの違いを利用して、24時間作業が可能になります。アメリカのIT企業はインドでオフショアリングを行うことにより、寝ている夜の間にも開発を行うことができます。
オフショアリングには以下のようなデメリットも存在します。
オフショア先でトラブルが起こると、解決に時間がかかることがあります。
言語や文化の異なる国のオフショア先との間では、コミュニケーションに課題があります。
オフショア先での作業には品質管理が必要であり、場合によっては品質が劣化することもあります。
オフショア先に情報が漏洩することがあります。
深刻なIT人材不足を抱える日本では、オフショア開発の利用がますます増加傾向にあります。コロナ禍でリモートワークの文化が定着したことも、オフショアでプロジェクトを進めやすくなった要因になっています。
今後のIT開発におけるオフショアの動向を見ておきましょう。
オフショア開発を行う企業は、クラウドコンピューティングを活用することで、低コストでスケーラブルな開発環境を構築することができます。
多くのオフショア開発企業が、オンラインプラットフォームを利用することで、開発チームとのコミュニケーションを容易に行うことができます。これにより、より高品質な開発作業が行えるようになります。
モバイルアプリの需要が高まり、オフショア開発の中でもモバイルアプリ開発が拡大しています。特に、世界中のユーザーにリーチできるアプリケーションのグローバル開発に注目が集まっています。
AIやマシンラーニング(機械学習)は、さまざまな業界で採用されており、オフショア開発でもこれらの技術を活用することができます。これにより、より高品質かつ効率的な開発が可能になります。
上記のような動向から、オフショア開発は今後も活発になると考えられています。
この記事では「オフショア」という用語の意味をそれぞれの業界において解説しました。
近年では「オフショア開発」といえば人件費が安く、リソースが豊富な海外に委託するIT開発の文脈で語られることが多くなっています。
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