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モバイルアプリテストにおける基本テスト項目

2024/10/21
2021/11/01
モバイルアプリテストにおける基本テスト項目

モバイルアプリのテストとは、アプリが正常に動作し、ユーザーがスムーズに利用できるかどうかを確認するプロセスです。これは、アプリがストレスなく動作し、エラーやバグがないことを確認するために行われます。また、セキュリティ対策も重要な要素です。

モバイルアプリのテストは、OSがiOSとAndroidと複数あるため、Webアプリのテストよりも複雑になります。

本記事では、モバイルアプリを開発する際、開発者が普段よく注意しているテスト項目をご紹介します。

モバイルアプリのテストの役割

モバイルアプリのテストは、開発されたモバイルアプリケーションの品質と動作の検証プロセスです。テストは、アプリがユーザーの要件と期待に適合し、エラーや問題がないことを確認するために行われます。

実は、アプリ開発プロセスの中で、プログラミングで実装するだけならそれほど時間はかかりません。

実際には、開発の6割ほどの時間がテストに費やされています。アプリ開発においてテストは非常に重要で、開発の主要な工程といっても過言ではありません。

モバイルアプリのテストには、以下のような役割があります。

  • 品質保証
  • 問題の特定
  • ユーザーエクスペリエンスの向上
  • 互換性の確認
  • セキュリティの確保

品質保証

テストは、アプリが高品質な状態でリリースされることを確保します。バグやエラーを見つけて修正し、アプリの動作を向上させることで、ユーザーにとってより良い体験を提供することができます。

問題の特定

テストは、アプリ内の問題や不具合を特定するための手段です。さまざまなシナリオや操作を実行し、アプリの動作をチェックすることで、エラーや予期しない動作を引き起こす要因を見つけることができます。

ユーザーエクスペリエンスの向上

テストは、ユーザーがスムーズにアプリを利用できるようにするための重要な役割を果たします。機能のテストやユーザーインターフェースの確認により、使いやすさや視覚的な魅力を向上させることができます。

互換性の確認

モバイルアプリは、さまざまなデバイスやオペレーティングシステムで利用されます。スマートフォン端末も大きさはそれぞれ異なり、あらゆる機種で正確に表示される必要があります。テストによって、異なる環境やプラットフォームでの互換性を確認し、アプリが広範なユーザーに対応していることを確保します。

セキュリティの確保

テストは、アプリのセキュリティ脆弱性を特定し、修正するための手段です。ユーザーの個人情報や機密データを保護するために、アプリのセキュリティをテストし、必要な対策を講じることが重要です。

 

総合的に言えば、モバイルアプリのテストは、品質向上、問題の特定、ユーザーエクスペリエンスの向上、互換性の確認、セキュリティの確保といった目的を果たすことで、優れたモバイルアプリの開発と提供を支援します。

関連記事: ▶︎ソフトウェアテストが開発において重要な5つの理由

モバイルアプリテストの基本項目

本記事でご紹介するアプリテストの基本項目は以下の9項目です。

  1. アプリ設定のテスト
  2. 起動時のテスト
  3. アプリを操作しながらのテスト
  4. UIテスト
  5. アプリの使用が中断される際のテスト
  6. ネットワークのテスト
  7. デバイスメディアでのテスト
  8. パフォーマンステスト
  9. セキュリティテスト

以下に詳しくご紹介します。

①アプリ設定のテスト

アプリ設定のテストは以下の要領で行います。

アプリのインストールテスト

インストールする時に次の項目を確認する必要があります。

  • アプリがデバイスに正常にインストールされるかを確認する
  • アプリのアイコンがデバイスに表示されるかを確認する

アプリのアップデートの確認

アプリのアップデート後もデータが保存されているかどうか(例:ログインしたアカウントが消えていないか、以前に作成してデータや既存のデータが消えていないか)を確認します。

アンインストールの確認

アプリをアンインストールした後に、アプリに関する部品がデバイスに残っているかどうかを確認します。

②起動時のテスト

最初の起動では、アプリのデータの読み込みに時間がかかることがあります。

次にアプリを起動したときに、アプリの起動にかかる時間が5秒以内であるかどうかを確認します。起動時間が5秒を過ぎた場合は、ユーザーに何が起きているかを知らせる通知メッセージが必要です。

③アプリを操作しながらのテスト

メニューやボタンをタップした後に、設計通りの正しい画面に移動するかどうかを確認します。

④UIテスト

UIテストには次の項目を確認する必要があります。

全体

  • フィールドやオブジェクトが正しい位置にあるかどうか
  • 画面に表示されている語彙に、誤字脱字がないか
  • 文字のレイアウト、サイズが崩れていないか
  • 壁紙、背景色が正しいか
  • 画面を水平、垂直に回転させたときのアプリの表示を確認する
  • スクロールバーの色、位置、動作を確認する

テキスト

  • 特殊文字を入力するときのチェック
  • 文字列の先頭や末尾に空白を入力する場合の確認
  • フィールドが空欄の場合の確認(必須フィールドは空欄にできない)
  • 最大長を確認する
  • テキストの色、サイズ、フォントを確認する
  • 文字のアライメントを確認する

数字

  • 特殊文字の入力が禁止されるかを確認する
  • 最大長、最小長を確認する
  • 有効な値(0、マイナス、小数など)を確認する
  • 境界値を確認する
  • 先頭や末尾に空白を入力するときの確認

日付

  • 表示形式 (DD/MM/YYYY, YYYY/MM/DD,…)を確認する
  • カレンダーが利用できるかを確認する
  • 日付フィールドの拘束力の確認(開始日が終了日以下であること)
  • 無効な日付(4月31日、13月など)を入力する際のチェック

ボタン

  • ボタンのサイズ、背景色を確認する
  • テキストのフォント、カラー、サイズを確認する
  • ボタンが正しい機能を持っているかどうかの確認

チェックボックス

チェックボックスに対応するラベルの値が正しいかどうかのチェック

ラジオボタン

ラジオの値を確認する

コンボボックス

  • コンボボックス内にあるテキストのフォント、カラー、サイズを確認する
  • コンボボックスのサイズ、背景色を確認する
  • コンボボックスに表示される値のリストが正しいかどうか確認する
  • コンボボックスの選択イベントが正しいかどうかを確認する

⑤アプリの使用が中断される際のテスト

アプリの使用が中断されるのはよくあることです。そのため、以下の項目を確認するのが重要です。

  • アプリの使用中に電話がかかってきたりアラームが鳴ったりする場合は、そのようなデバイスのデフォルトのアプリが正常に動作するかどうかを確認する
  • 中断後、アプリのデータを失うことなくアプリの使用できるかを確認する
  • アプリがバックグラウンドで動作している場合、再起動しても以前と同じ画面が表示され、データが失われないかを確認する
  • 電池残量が少なくなった場合、アプリは正常に動作するかを確認する
  • 電池切れで再起動時に、アプリは正常に動作するか、通知サービスなどが自動的に表示されるか。
  • 充電中も、アプリは正常に動作するかを確認する
  • システムがメンテナンス中の場合、ユーザーに通知メッセージを表示するかを確認する

⑥ネットワークのテスト

インターネットを利用する必要があるアプリでは、以下のケースを想定してテストを行う必要があります。

  • ネットワークのタイプ: Wifi、3G、4Gなど、さまざまなネットワークを使ってテストする
  • ネットワークの優先順位:  4GとWifiの両方がある場合、Wifiを優先して使用するかを確認する
  • ネットワークの切り替え: ネットワークを4GからWifiに切り替えた場合(Wifi優先)その逆の場合(Wifiネットワークの損失を通知)をチェック
  • ネットワークの損失: Wifiネットワークを使用しているときにネットワークが失われた場合、ネットワークを必要とする機能を実行できないため、ユーザーに通知する必要がある。

⑦デバイスメディアでのテスト

  • サウンド、アプリのBGMをON・OFF時の確認
  • アプリで操作したときの音の同期を確認
  • デバイスの音声をのON・OFFにし、アプリの音声を確認する
  • 通知や誤操作があった場合のバイブレーションモードがあるかどうかを確認する
  • アプリの音を最も正確に確認するには、音楽プレーヤーアプリを起動し、同時にアプリの音をONにする
  • デバイスで音楽を再生しながら、アプリを起動すると音楽がOFFになるかどうかを確認する

⑧パフォーマンステスト

パフォーマンステストはアプリが望ましい期間内に応答するかを確認します。

バッテリー残量が少ない、ネットワークが弱い、容量が少ない...など、さまざまなケースでアプリの性能や状態をテストします。

OS、処理速度、容量、画面サイズが異なるデバイスで性能テストを行います。

アプリケーションの安定性を確認するには、次の2つの場合にテストしてください。

  • ある時間帯に、多くの人が同時にアクセスしている場合
  • 一度に多くの人がインストールする場合

関連記事: ▶︎システムパフォーマンス改善はこの3つをやればOK!

⑨セキュリティテスト

セキュリティは、アプリケーションメーカーの評判を左右する非常に重要な要素です。そのため、ソフトウェアテストの過程では、必ずセキュリティテストを行う必要があります。

  • アプリが求める権限は必要以上のものではないか
  • ユーザーのデータにアクセスする前にアプリは許可を求めるか
  • ログインに失敗したとき、回数制限はあるか

まとめ

以上、この記事では開発者が実施すべきモバイルアプリのテストケースについてご紹介してまいりました。

この記事でご紹介したテスト項目を参考にし、モバイルアプリのテストのお役に立ていただれば幸いです。

また、ご不明な点やご質問がございましたら、いつでも無料でご相談に応じますので、弊社Rabilooまでお問い合わせください。

 

関連記事:

【重要】ITプロジェクトマネジメントで押さえるべき9つのポイント

 

ソフトウェアテストに関するその他のTipsについてはこちらのメディアもご参照ください:Sqripts

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Kakimoto Kota
Rabilooのオウンドメディアで制作ディレクターを担当。日越翻訳、記事、動画、SNS、コンテンツの戦略立案から制作まで行う。2015年よりベトナム・ハノイ在住
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